里山の自然にふれてみよう。岡山県自然保護センター

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過去の動植物情報について

▼NEW!2013/08/26アップ
ミズトラノオ、ナンバンギセル、ミズトンボ、サワギキョウ、オミナエシ、クズ、ミンミンゼミ、タイワンウチワヤンマ、メジロを追加・更新しました。
▼2013/08/17アップ
ビッチュウフウロ、タコノアシ、エナガ、シュレーゲルアオガエル…
▼2013/08/09アップ
サギソウ、ミソハギ、リスアカネ、オオルリボシヤンマ、コサメビタキ…
▼2013/08/02アップ
キキョウ、ホザキノミミカキグサ、ツユクサ、ウスバキトンボ、オオシオカラトンボ…
▼他
ミミカキグサ、オニヤンマ(産卵)、ウチワヤンマ、ヒシ、ホオジロ、カワラヒワ(水浴び)なども見られます。
▼NEW!2013/08/26アップ

ミズトラノオ(2013/08/26撮影)
虫の原っぱでの開花に続き、昆虫の森のデッキ付近でも開花し始めました。本種は岡山県では野生絶滅している種ですが、戦前は全県下の山あいの田間湿地で見られていたそうです。その後激減、最後の産地だったと思われる赤磐市の個体群も開発で無くなったとか。もう随分以前、数十年も前の話。その個体群の系統が重井薬用植物園やセンターで大切に守られています。
県下の野生状況を知る人は少ないと思いますが、センターの生育状況からは、往事の様子をかいま見ることが出来るのではないでしょうか。
まだ咲き始めですので開花は少ないですが、例年、月替わりのタイミングから9月の上旬あたりに見頃となります。お楽しみに。

ナンバンギセル(2013/08/25撮影)
洋風のパイプ(喫煙グッズ)に見立てた名前。ポパイの愛用品といえば思い当たる人も少なからずおられるのではないでしょうか。葉緑素を持っていないことからも察せられるとおり、ススキなどの根に寄生して生きている植物です。タンチョウ棟付近の経路沿いのススキ原の地際を覗いてみてください。湿っぽい箇所もあるので蛇には気をつけて!

ミズトンボ(2013/08/26撮影)
サギソウのピークを満喫した後、湿生植物園(西の谷)ではミズトンボが開花し始めました。あまり寄れる位置にないので望遠があった方が見やすいです。一花一花をよく見ると、氷の妖精などと呼ばれるクリオネとなんとなく似ていて微笑ましい。

サワギキョウ(2013/08/26撮影)
こちらは派手ないでたちのサワギキョウ。湿生植物園(東の谷)で咲き始めました。あまり多くはないし、背景にも写っているとおり、同系統の色合いのミソハギがかなり残っていることもあって探しにくいかもしれません。しかし派手さが違いますのできっと見つかると思いますよ。

オミナエシ(2013/08/26撮影)
既にお知らせしているキキョウともども秋の七草の一員です。とはいえオミナエシは短日植物、夏至以降昼が短くなることに反応して花芽が形成されるため、8月から咲いていました。

クズ(2013/08/26撮影)
こちらも秋の七草の一員、クズの花が咲き始めました。法面や樹林を覆い尽くしてしまう様から、注意が必要な植物ではあるのですが、花は可憐ですし、グレープの香りもすばらしい。
秋の七草といえば、ハギの仲間はもう咲いていますし、フジバカマに似たサワヒヨドリも咲き始めています。ただ、カワラナデシコは花期終盤でギリギリ残っているような状態のうえ、ススキはしばらく先であることを考えるとキャストが出そろうのは難しそうですね。

ミンミンゼミ(2013/08/26撮影)
ミンミンゼミは鳴き声どおりのネーミングです。サイズは大きめ。アブラゼミより少し大きいでしょうか。緑と黒の配色も分かりやすい。ただ結構高いところにいます。鳴き声が大きいのですぐ近くの枝にいるように感じますが、その向こうのまた向こうの高い幹にいることが多いです。やっとみっけ!

タイワンウチワヤンマ(2013/08/26撮影)
上池の堰堤付近で見かけるようになりました。写真はちょっと残酷ですがチョウトンボを捕食しているところ。チョウトンボのシーズンも終盤に差し掛かっていますので、産卵で弱った♀が捕まってしまったのでしょう。尾の先から卵が漏れているのが見えますが、食べ進んでいく途中で池岸に落ちてしまいました。チョウトンボはタイワンウチワヤンマの命の糧になってしまいましたが、最後の命を次の世代につないだかもしれません。
ウチワヤンマとの見分けは、団扇の模様を比べると簡単です。

メジロ(2013/08/19撮影)
少し前の写真になりますが、これから渡りのシーズンに向けて野鳥も騒がしくなってくれるようにとの願掛け…というわけでもないのですが、なんとなく微笑ましいこの写真、載せておきます。本当は3羽連れだったのですが、うまく収められませんでした。

▼2013/08/17アップ

ビッチュウフウロ(2013/08/17撮影)
備中の名を冠するフウロソウ、ビッチュウフウロが湿生植物園東の谷で咲き始めています。ゲンノショウコと同じ仲間ですが、花は大きめで見応えがあります。このフウロソウの仲間、自然の守られた高山などに行くとよく見かけますが、地域で様々な種類があるそうで?です。これ以上はボロが出るので…
センターのビッチュウフウロはこれから9月中旬頃まで、状況が良ければもしかしたら下旬まで見ることが出来ます。木道沿いでもありますし、サギソウともども是非ご覧いただければと思います。

タコノアシ(2013/08/17撮影)
これほど名前の由来について説明が不要な植物も珍しいのではないでしょうか。秋になって果実がみのる頃、植物体が赤らんでくると今度は「ゆでだこ」っぽくなります。
元来は河川敷などの氾濫源に生育する植物。増水などによって競合種が減るような環境でないと存続できないため、現状のように洪水調整された河川環境では減る傾向にあります。写真は湿生植物園東の谷にて。

エナガ(2013/08/17撮影)
今朝、ほんの少し、気のせいかもしれないぐらい僅かですが、過ごしやすかったような…。そしてシジュウカラの鳴き声を久しぶりに聞いたような…。そしてこのエナガ、久しぶりに見たような…。

シュレーゲルアオガエル(2013/08/16撮影)
相変わらず自分で見つけることが出来ないシュレーゲルアオガエル。結構目立つところで堂々とウツロうつろしていました。4~5センチぐらいはあったでしょうか。比較的ボリュームのある個体でした。

▼2013/08/09アップ

サギソウ(2013/08/08撮影)
今週からサギソウが開花し始めました。昨日・今日と見た感じ、花数はまだ一桁といったところ。花数が増えるのはお盆過ぎてから。見頃は下旬とのこと。見頃にあわせて初心者のための自然観察会「サギソウと湿原の草花」(8/25)が開催されますので、是非おこしください。
ところで可憐な花というのは盗掘の対象となりやすいですが、このサギソウもその被害があとをたちません。サギソウは湿原という環境にしか生育できませんが、この湿原という環境はそもそもが奇跡のような存在です。決してありふれたものではないため、湿原の生育種・生息種は元来が希少な存在です。またセンターがあるような温暖な地方では、植物遺体が分解しやすいので富栄養化しやすく、湿原の存続には自然遷移も大きな問題となります。自然遷移は湿原そのものだけではなく、周囲の森林においても急速に進み、木々が水を大量消費することによる水不足も起こりうる。「湿原の乾燥化」をまねく一つの要因は集水域の森林の発達にあります。このような問題をクリアーしていくためのメンテナンスにかかる労力はそれはそれは大変なものです。
センターはもちろん、各地の湿原は、実は湿原をとりまく人々の献身的な働きによって存続している場合が少なくありません。もちろんサギソウやハッチョウトンボも難しいバランスの上で生をまっとうしており、そのお手伝いをしていると言えば聞こえは良いですが、本来大変な労力を伴う作業になります。
野にある花を愛でるために影ながら尽力する人たちがいる。その事をみんなが知っていたら盗掘なんて起こるはずが無いのに。

ミソハギ(2013/08/09撮影)
盆花と呼ばれたり、禊ぎ萩が転じた名との説もあるなど、神聖な印象のある花。経路沿いの小湿地や小池や湿生植物園で見頃をむかえています。

リスアカネ(2013/08/02撮影)
割と寄らせてもらえたので大きく撮れていますが全長4センチ前後。シオカラトンボなんかより小さめです。
例年、エントランスから花の広場にかけての経路沿い、昆虫の森デッキ近くで見かけることが多かったですが、今年は平成池での撮影となりました。ため池近くの林縁環境ということなのでしょうか。Sympetrum属は赤くない赤とんぼ、ナニワトンボに続き、本種が確認されました。赤とんぼ。ちょっとだけ秋をイメージ…、こう暑いとそれは無理というものですね。

オオルリボシヤンマ(2013/08/09撮影)
撮影は平成池です。今は縄張りの奪い合いで大忙し。全く落ち着きがありません。バトルはほとんど取っ組み合いで、この個体もかなり翅が傷んでいます。小さくしか撮れていませんが、全長は8センチ前後はある比較的大型の種類です。

コサメビタキ(2013/08/02撮影)
リスアカネを撮影するのに、しばらくじっとしていたので警戒をといたのでしょうか。撮り終わって帰ろうと思ったら近くの夏緑広葉樹の樹冠の中に出てきました(入ってきました?)。成鳥みたい。夏鳥の気配って今はほとんどなくて、時々ホトトギスの鳴き声が聞かれるぐらい。久しぶりに野鳥を見た感じがします。全長は13センチほど。オニヤンマよりちょっと大きいぐらいの小さくて可愛らしい夏鳥です。

▼2013/08/02アップ



キキョウ(いずれも2013/08/01撮影)
センター棟から野草園に向かう経路沿いでキキョウが咲き始めています。野草園の経路沿いでもポツポツと。ご存知の方も多いと思うのですが、傾斜地に生えているものは垂れ下がるような感じになることもありますよね。当日は風があってユラユラとおさまりが悪く、また照ったり曇ったりで撮りにくいこと…。で、無駄にたくさん撮ってしまったと思っていたのですが、写真を見ていると同じキキョウには違いなさそうですが、微妙に何かが違う3種類の写真を見つけました。
キキョウは雄性先熟という特徴があり、開花当初は雄しべのみが発達します(1番上の写真)。雄しべは柱頭に沿って合着しており、先端にやくの部分が集まっています。先端のやくから花粉が取り尽くされると、用が済んで外側に倒れてしまいます(上から2番目の写真)。この段階でも柱頭の雌しべは未熟なままですので、自分の雄しべで受粉してしまうことはありません。そして、最終的には柱頭の雌しべが発達し、他の花から誰かが花粉を運んできてくれるのを待ちます(1番下の写真)。
他家受粉を促進し、血が濃くなるのを防ぐキキョウの工夫なんですね。そういえば花茎に複数の開花をつけているものを見なかったような…それも工夫でしょうか。

ホザキノミミカキグサ(2013/08/01撮影)
先日ご紹介したミミカキグサに続き、ホザキノミミカキグサが咲き始めました。撮影は湿生植物園の西の谷です。

ツユクサ(2013/08/02撮影)
朝、経路沿いで見かけてちょうど露草!と思いましたが、今朝の雨だ…。
葉のつき方がイネっぽいと思ったら、割に近いグループで単子葉なんですね。
なんだか顔のようにも見えなくもないかわった形の花。耳のような青色のは花びらです。目と鼻と長いひげに見える部分は雄しべですが、機能しているものとそうでないものがあるそう(この目と鼻に見える部分の向こう側に半透明の目立たない花びらがもう1枚)。本来、ひげに見える雄しべと同長の雌しべがあるはずですが、この写真では見えません。おかしいなあと思ったら、ツユクサには両性花と雄性花があるそうです。
もっといろいろ撮っておいた方が良さそうと思い、お昼の食休みに経路沿いを物色してみたのですが、昼にはもうしぼんでるんですね…。残念でした。

ウスバキトンボ(2013/08/01撮影)
ウスバキトンボは世界に最も広く分布するとんぼの一種だそう。日本では八重山諸島での幼虫越冬は確認されているそうですが、今、このセンターのある本州西日本はおろか、九州でも冬季には死滅するのだとか…。
渡りをするとんぼと言われるのは、世継ぎをしながら、北へ北へと分布を広げる様子がそのように見えるから。でも冬には死滅するので帰り道はないという、たくましいような、はかないようなとんぼです。
センターでは開けたところで、やや群れてヒラヒラヒラヒラと漂うように飛んで様子を見ることが出来ます。エントランス広場や催し広場などがよく見られる場所でしょうか。
やごが水生である以上、繁殖場所自体は水辺ということになるのでしょう。この写真は湿生植物園の平成池近くにて撮影したものですが、この個体もこれから旅立ちですかね。シーズンの残りを考えるとあと1回はバトンタッチがありそうです。

オオシオカラトンボ(2013/07/28撮影)
「自然学習リーダー養成講座」での一コマ。少し離れたところから大きくゆっくり手を回しながら、ゆっくりと近づいていきます。距離をつめるに従い、小さく回すようにします。念入りにやってしっかり目を回し、傍らまで近づくとさすがに飛び立ちます。…が、すかさず指をたててじっとして待ちましょう。目が回ったと思われるオオシオカラは、草か、青竹か、指か区別がつかないのでしょう。手乗りオオシオカラの完成です。
人が近寄ってもそれほど遠くには逃げてしまわない、オオシオカラトンボならではの遊びでした。

▼その他、まだ見られるもの

ミミカキグサ(2013/07/26撮影)

オニヤンマ(2013/07/28撮影)

ウチワヤンマ(2013/07/26撮影)

ヒシ、オオイトトンボ(2013/07/25)

ホオジロ(2013/07/25撮影)

カワラヒワ(2013/07/13撮影)
番外編、自然学習リーダー養成講座(第3回:自然調査のすすめ)での一コマです。

センターでは流水系に乏しく、また流水・止水ともに水生生物に触れ合える場が少ないこともあって、この講座では例外的にセンター外にも赴いています。そこで普段出会えないものを見ることが出来たのでご紹介します。


豊富な水量のある流水系では透明度が高く、酸素も多く、浮葉植物よりも沈水植物の方が豊富に生育しています。写真はセスジイトトンボ。沈水植物であるクロモに、連結したままで潜水産卵している様子。沈水植物が豊富な水系ならではの光景でした。


写真はイヌゴマ。昨年見かけたタコノアシを探していたら思わぬものに出会いました。州の中でも粘土分が多く豊かな場所に生えていましたが、このままの状態では他の植物の成長に圧倒され消失してしまいます。そうなる前にうまく増水が訪れるでしょうか…。タコノアシ同様、不安定な環境で場所を変えながら存続するさすらいの河川敷植物。現在の洪水調整された環境では前途多難です。
(2013/08/26)
▼平成25年度 Update▼
2013/08/26:ミズトラノオ、ナンバンギセル、ミズトンボ、サワギキョウ、オミナエシ、クズ…
2013/08/17:サギソウ、ビッチュウフウロ、アイナエ、タコノアシ…
2013/08/09:サギソウ、ミソハギ、フシグロセンノウ…
2013/08/02:キキョウ、ホザキノミミカキグサ、ツユクサ…
2013/07/29:コバギボウシ、ミミカキグサ、コオニユリ…
2013/07/25:ヒシ、チョウトンボ、ホオジロ…
2013/07/23:チダケサシ、ヒシモドキ、イヌタヌキモ…
2013/07/19:アブラゼミ、ニイニイゼミ、ミソハギ…
2013/07/13:チダケサシ、ユウスゲ、ツバメ…
2013/07/06:カワラナデシコ、ヤブカンゾウ、サンコウチョウ…
2013/07/04:ゴマダラチョウ、オオムラサキの一型、モノサシトンボ…
2013/07/01:ネムノキ、オオルリ、ハッチョウトンボ、オオルリ(幼鳥)、コサメビタキ(幼鳥)…
2013/06/28:クサレダマ、オグラセンノウ、オニヤンマ…
2013/06/23:ナツツバキ、ムラサキシジミ…
2013/06/20:イカル、カラスアゲハ、チョウトンボの交尾行動…
2013/06/16:オオムラサキ…
2013/06/15:ノハナショウブ、チョウトンボ、カイツブリ…
2013/06/13:ササユリ、シジュウカラ、カワセミ、ミズイロオナガシジミ…
2013/06/07:センダイムシクイ、ウラナミアカシジミ、コムラサキ…
2013/06/03:ヒオドシチョウ、テングチョウ、ハッチョウトンボ…
2013/05/31:ウツギ、テイカカズラ、アカシジミ、アオスジアゲハ…
2013/05/23:トキソウ、エゴノキ、ダイミョウセセリ…
2013/05/18:モチツツジ、ヤマツツジ、カキツバタ、アヤメ…
2013/05/10:フジ、コサメビタキ、トラフトンボ…
2013/05/03:フジ、マルバアオダモ、カワトンボの仲間の交尾行動…
2013/04/28:キビタキ、オオルリ、ツマキチョウ、藤棚…
2013/04/27:カンサイタンポポ、ツボスミレ、サワオグルマ、キビタキ、タワヤモリ…
2013/04/25:フタスジサナエ、ハンミョウ、クチナシグサ、オオルリ…
2013/04/20:トラフトンボ、フタスジサナエ、リュウキンカ…
2013/04/15:シオヤトンボ、オグマサナエ、タベサナエ…
2013/04/13:ヤマザクラ、サクラソウ、ミツガシワ…
2013/04/05:センダイムシクイ、ツマキチョウ…
▼平成24年度 Last Update▼
2013/03/30:エドヒガン、コバノミツバツツジ、ナミアゲハ…
▼平成23年度 Last Update ▼
2012/03/30:コウヤミズキ、ヒサカキ…

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