施設内容
センターの設立場所は、昔から農業を中心に生活が行われていた地域で、田んぼの周囲には人によって管理されてきたアカマツ林があり、水田耕作とそれを支えた里 山の環境が残されている地域です。センターには、この全国に誇りうる里山自然環境を良好に維持しつつ、自然環境学習や人材育成拠点施設として、各種施設が整備されています。
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センター棟
センター全体の管理運営のほか、自然に関する研修、研究、情報の収集・提供などの役割を有するセンター棟には、岡山県内の自然など自然観察フィールドだけでは学ぶことができない事柄についても、ビデオやマルチスライド、パソコンなどを使って、自分で操作しながら自然に対する理解を深めるための展示施設が整備されています。
- 展示室
自然の観察の方法や、植物、動物などの生き物の情報を、映像や標本などの形で紹介しています。
- 実習室・研修室
会議等にお貸ししています。希望の方は、来所の上、事務所までご連絡ください。
- 図書室
自然に関する書籍を多数、そろえております。どなたでも閲覧ができます。希望の方は来所の上、事務所までご連絡ください。
- 収蔵庫
標本等を収蔵しています。希望の方は、事前に電話連絡の上、事務所までお出で下さい。
平面図
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フィールド施設
約100ヘクタールの優れた里山環境を有する自然保護地域の中に、草原の昆虫や小魚、水生昆虫のエリアの「虫の原っぱ」、森林性昆虫エリアの「昆虫の森」、森林の成り立ちや変遷、野鳥が観察できるエリアの「自然観察の森」や「野鳥の森」、野草や水生植物を育てているエリアの「野草園」や「水生植物園」、人間の開発で失われつつあった湿地の植物を移植して、人工的に復元した「湿生植物園」などの自然観察フィールド施設が整備されています。
- 虫の原っぱ(約1.2ha)
バッタやコオロギなどの草原の昆虫やメダカやドジョウ、ミズスマシ、ヘイケボタル などの水辺の生き物がたくさんすめる環境となるよう草地をつくり、流水やたまりを設け、さらに虫が好む樹木や野草を育成しています。
たまりの断面の一部には、アクリル樹脂板をはめ込んだ「虫の目トンネル」を設けており、小魚や水生昆虫、水草の根などが観察できます。
- 昆虫の森(約1.5ha)
カブトムシやクワガタムシ、ジャノメチョウなど森林性昆虫の生育環境を整備するため樹林を育て、流れを設けています。また、自然観察路の一部には、陸橋のように高くした「チョウの目トレイル」を設け、高いところから飛びまわる昆虫や鳥が観察できます。
- 湿生植物園(約0.8ha)
人間の活動と自然とのかかわりあいの中で、失われていく湿原の植物を移植して整備をはかったもので、人工的に整備した湿地としては我国屈指の規模です。
初夏の訪れとともに咲きはじめるトキソウ、真夏の湿原の主役サギソウ、初秋を彩るサワギキョウやキセルアザミなどの湿生植物、我国最小のハッチョウトンボやイトトンボの仲間など湿原特有の昆虫も観察できます。
- 自然観察の森、野鳥の森(約84.4ha)
自然観察路沿いに広がるアカマツ林やコナラ・アベマキ林の自然観察の森や野鳥の森は、下刈りなど適度な人手を加え、昔ながらの里山的な自然環境を維持し、森林の成り立が観察できるようにしています。
- センター棟周辺(約1.7ha)
センター棟の北側には、木のとりでや木製遊具を備えた広場と、展望のすぐれたピクニック広場、野草や五穀を育てている野草園などがあり、センター棟の南側(前面)には、カキツバタやショウブをなどを育てている水生植物園があります。このように、自然保護センターのフィールドは、自然とのふれあいを通じて、新鮮な感動と発見を与える自然体験の場であり、また自然の仕組みを学ぶ場となっています。
タンチョウ飼育施設
絶滅のおそれのある国の指定特別天然記念物及び国内希少野生動植物種に指定されているタンチョウの飼育に取り組むとともに、傷病野生鳥獣の保護看護を行う施設が整備されています。
- タンチョウ管理棟(傷病野生鳥獣保護施設併設):図上
タンチョウ飼育ケージ:図下
タンチョウを飼育することで、生きものとの共存の大切さを知ってもらい、種の保存にも努めるとともに、傷病野生鳥獣を保護看護し、自然界に復帰させることにより、野生鳥獣の保護及び鳥獣保護思想の普及啓発を行っています。
観察路
アカマツ林内に総延長6kmの遊歩道が整備され、緑のかおりを全身にあび、自然と一体になった自然観察をお楽しみいただけます。
のんびりコース(5km/3~5時間)
センターのすみずみまで、時間をかけてゆっくりと観察するコースです。
見どころコース(4km/約3時間)
センターの見どころをピックアップした観察コースです。
誰でもコース(3km/約2時間)
坂道が少なく高齢の方にも比較的楽に回れるコースです。
最短コース(1.5km/約1時間)
ほんの序の口コースです。次回は弁当、水筒を持参して、ゆっくりと観察してください。
駐車場
- 収容力:バス13台、乗用車82台
エントランスの入口にあり、一般車のフィールドへの乗り入れは利用者の安全をはかり、静かさを保持するために禁止しています。(駐車場からセンター棟まで徒歩で約15分間かかります)