里山の自然にふれてみよう。岡山県自然保護センター

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こけのトップページへ>木の幹、切り株、腐木などに着生するコケ

ヤマトヨウジョウゴケ(クサリゴケ科) Cololejeunea japonica (苔類)              

低地にごく普通に生育し、都会の植栽木にもよく付く。
樹幹や岩上に着生する。

この仲間は生きている葉の上に着生する種が
多いので「葉上の苔」という意味。

 

サヤゴケ(ヒナノハイゴケ科) Glyphomitrium humillimum (蘚類)

低地の樹幹や岩上に生育する小型のこけ。
乾くと葉は茎に接するがほとんど縮れない。若いさくは倒卵形。
湿ると葉は展開する。
葉は狭い被針形で全縁。
さくの柄を包む雌苞葉が鞘状に長いことから「鞘苔」で、その特徴から
野外でも見分けることが出来る。雌雄同株でよくさくをつける。
写真にはさく歯を広げたさく(中央)と、湿ってさく歯を閉じたさく
ごく若いさくが写っている。


チャボヒラゴケ (ヒラゴケ科)  Neckera humilis  (蘚類)

谷間の樹幹に着生するコケ。この写真ではコナラの幹につい
ている。ヒラゴケは葉が扁平に付くことからの和名だが、
この種は枝の先にやや厚みがある。
写真でオレンジっぽい色にみえてるのがさく
さくは葉(苞葉)に埋まるようにして見え隠れし、
苞葉からあまり出ることはない。


タチヒダゴケ (タチヒダゴケ科)  Orthotrichum consobrinum  (蘚類)

樹幹、稀に石の上などに丸い小さな塊をつくる。
写真はセンター棟前の木製手摺の上に生えたもの。
右が乾いた状態、左が湿った状態。
手摺の上に一列に若いさくが並んだ。
雌雄同株(異苞)でよくさくをつける。
さくの帽は鐘状でひだがあり、無毛。
乾くと葉は強く巻縮する。
葉は湿ると展開する。
葉縁は全縁で、中肋は葉先近くに達する。


    

ヤハズゴケ (クモノスゴケ科)  Pallavicinia lyellii (苔類)

やや湿った林下の倒木上や土上などに生育する。
クモノスゴケに似るが、葉状体の先が細くならない。
雌雄異株。雌株の偽花被が伸びている。

スカートのフリルのようにみえているのは
雌苞膜で、先が細裂する。

雄株。
雄株をアップにすると、雄苞膜が中肋に沿って恐竜
の背びれのように並んでいるのが見える。