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ナツアサドリは岡山県がタイプ産地

2020.05.06

ナツアサドリは岡山県がタイプ産地

ナツアサドリはグミ科の落葉低木で、同じ仲間にアキグミ等がある。
ナツアサドリは岡山県に分布の中心があり、広島や兵庫の隣接地域にも見られる。
吉野善介によって発見され、牧野富太郎によって新種記載されたもので、岡山にとってローカリティー色溢れる種である。
名前の由来は、アサドリが岡山でのグミの呼び名だそうで、夏のグミとなるが、ナツグミという種は実際にあって、東日本に分布している。東のナツグミに対し、岡山らしくナツアサドリという名前にしたのでしょうか。個人的にはアサドリという部分は、季節的に暑くなり始めた初夏の朝方、涼しいうちに実を摘みに行く…というイメージで覚えていました。
そんなナツアサドリですが、センターにも少しだけ自生があります。
池周囲の観察路沿いにたくさん植栽されているアキグミ(秋に実がなる)の花が満開を迎えています。確か、同じころだったかと思い様子を見にいったところ、開花状況はピークを過ぎたところでした。

ナツアサドリの葉と花

ナツアサドリは岡山県がタイプ産地
ナツアサドリは岡山県がタイプ産地

ナツアサドリの葉は特徴のない互生葉。ただ星状毛があって、触るとビロード状の感触です。

アキグミ

ナツアサドリは岡山県がタイプ産地
ナツアサドリは岡山県がタイプ産地

アキグミの葉も更に特徴がありませんが、ナツアサドリよりは小さく、丸く、裏面や一年枝が銀色を呈します。花はナツアサドリもアキグミもよく似ています。