里山の自然にふれてみよう。岡山県自然保護センター

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センターからの最新お知らせ

2020/06/04

6月はチョウの季節

昨年、センターにおけるここ10年のチョウの写真を整理してみたところ、6月のものがダントツに多かった。 梅雨の季節でもあり、蒸し暑くもあり、お出かけ意欲をそがれる季節ではありますが、岡山は元々空梅雨に終わることも多く、真夏に比べると、まだまだ野外散策はしやすい気候です。 5月末から、エノキを食草にするテングチョウが発生し始めました。エノキがある水生植物園や昆虫の森の奥では、歩いていると、草むらで翅を休めるテングチョウが一斉に飛び立ちます。木の周りには蛹の殻があちこちぶら下がっています。もう少しすると、観察路や建物の網戸で群れている様子が見られるようになるでしょう。 写真はテングチョウ(撮影:2020/06/01、難波)


2020/05/16

ハッチョウトンボの羽化

自然保護センターのハッチョウトンボは、5/11の初確認以降、暑い日が続いたため、徐々に個体数が増えているようでした。 5/15は朝から曇天でしたが、連日の快晴の状況から、ひょっとして?と思い、湿原に行ってみました。因みに、例年、羽化の観察の狙い時は5月末~6月初旬ですので、半月も早い撮影アタックになります。 やはり羽化個体は増えてる。地表から15~20センチ高の草の先端にとまり、夜露をまとったままじっとしている。どれも未成熟個体。一見して10個体前後見られます。 が… 羽化は高さ5~10センチ程度の低い丈の草の先端や、途中で行われる。枯れ草の場合もある。 高い草のある植生の中の低い位置で行われるので、なかなか見つけられない。 しばらくして目が慣れてくると羽化殻を見つけられるようになる。 夜露で湿った羽化殻は色濃く、生々しく見え、ひとつづつ確認していかないと、これから羽化するかもしれない生きたヤゴを見つけられない。これも羽化殻、これも、これも… だいぶ探して諦めかけた頃、既にヤゴの背中が割れ、上体を出し、イナバウワー状態でのけぞっている羽化個体を見つけた! トップ画像は全身が羽化殻から出てしばらくした状態のもの。羽が少し広がり、腹部も少しずつ大きくなってきている。 撮影2020/05/15、難波


2020/05/11

岡山県内先陣発生「ハッチョウトンボ」

自然保護センターでは、昨年も県内の先陣をきって「日本一小さいとんぼ、ハッチョウトンボ」が発生しました。5/12だったと記憶しています。 今年は1日早まり、5/11の確認となりました。今年も他からはまだ聞かないので、同様に県内最初の観察ではなかろうかと思われます。また、同様にお客様からのお知らせによります。Tさんありがとうございます。 本日は、♂3個体、♀4個体、計7個体の確認となりました。 (2020/05/11、難波)


2020/05/06

ナツアサドリは岡山県がタイプ産地

ナツアサドリはグミ科の落葉低木で、同じ仲間にアキグミ等がある。 ナツアサドリは岡山県に分布の中心があり、広島や兵庫の隣接地域にも見られる。 吉野善介によって発見され、牧野富太郎によって新種記載されたもので、岡山にとってローカリティー色溢れる種である。 名前の由来は、アサドリが岡山でのグミの呼び名だそうで、夏のグミとなるが、ナツグミという種は実際にあって、東日本に分布している。東のナツグミに対し、岡山らしくナツアサドリという名前にしたのでしょうか。個人的にはアサドリという部分は、季節的に暑くなり始めた初夏の朝方、涼しいうちに実を摘みに行く…というイメージで覚えていました。 そんなナツアサドリですが、センターにも少しだけ自生があります。 池周囲の観察路沿いにたくさん植栽されているアキグミ(秋に実がなる)の花が満開を迎えています。確か、同じころだったかと思い様子を見にいったところ、開花状況はピークを過ぎたところでした。


2020/04/29

欲張りな雄「ホソミオツネントンボ」

春早くから活動するホソミオツネントンボですが、この4月は中旬に冷え込んだり天気が悪かったりで音沙汰がなく、最終週になってやっと日中暖かくなってきたところで活動が見られるようになってきました。 本日のお昼、水生植物園で連結状態で産卵を続けるペアを見つけました。上の個体が雄で、尾の先で雌の首をつかまえています。下の個体が雌で、雌は首をつかまえられたまま植物に産卵しています。 この体勢の意味はよくわかりませんが、察するに他の雄に雌を奪われないためかと。