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森先生の「日本の毒ヘビ」特別講座♪

2018.04.15

森先生の「日本の毒ヘビ」特別講座♪

平成30年4月15日(日)の午後に京都大学准教授の森哲先生から「日本の毒ヘビ」について講演をしていただきました(⌒∇⌒)。
森先生はヘビ類の捕食行動や防御行動などを中心に、ヘビ類の生態や生活史、餌動物との相互作用などを調べているそうです。日本だけでなく東南アジアや中国にも出向かれ、海外のヘビを研究することもあるのだとか。話の中で感じましたが、先生のヘビへの愛は広く深いようです。
物心ついた頃にはすでにヘビが好きだったとのことです。今回はそんな先生に日本の毒ヘビに焦点を当てて話していただきました。

全世界にヘビは約3400種、その内、毒ヘビは700種程度(約20%)いるそうです。ただ、まだまだ生態がわかっていないだけで、よく調べると実は毒をもっていたと、後々になって気づくこともあるそうです。日本にいるヘビは在来種だけだと40種類おり、その中で毒ヘビとされているのは、ウミヘビを除くと28%で、世界平均よりもやや多いということになります。日本の毒ヘビには、マムシ、ハブ、ヤマカガシ等いますが、ヤマカガシは最近になって毒をもっていることが知られるようになったヘビであるとのことでした。

 

ヤマカガシの毒は二種類あり、餌であるカエルを仕留めるのに使う牙から注入するタイプの毒と、鳥等の天敵から身を守るために使う、頭近くの背に溜めてある皮膚毒があるそうです。攻撃用と防御用の二種類の毒をもつヘビは世界的にみても珍しいとのことでした。また、防御用の毒はもともとは餌であるヒキガエルから集めた毒を再利用して使っているようです。

 

森先生の話はよく知っている身近なヘビが、実はこんな生態を持っているんだと驚かされるようなものばかりで、講義最後の質問タイムの時には、参加者が次から次へと手を上げ質問していたので、時間の都合上途中で打ち切るほどでした。参加人数も40人程度と多く、盛況な講座となりました(^^)ニコ

 

皆さん、毒ヘビにかまれたらまずは病院にいきましょうね(*・人・*) オ・ネ・ガ・イ♪

 

PS:最後の質問で、参加者からツチノコはいると思いますか、というものがありました。残念ながら先生の答えは「ノー」。先生が調べた範囲では、ツチノコの伝説にある行動はヤマカガシの防御反応に似ているのだとか。でもやっぱり先生もツチノコには興味があるみたいです⊂((〃 ̄ー ̄〃))⊃ ふふふ