里山の自然にふれてみよう。岡山県自然保護センター

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6月はチョウの季節

2020.06.04

6月はチョウの季節

昨年、センターにおけるここ10年のチョウの写真を整理してみたところ、6月のものがダントツに多かった。
梅雨の季節でもあり、蒸し暑くもあり、お出かけ意欲をそがれる季節ではありますが、岡山は元々空梅雨に終わることも多く、真夏に比べると、まだまだ野外散策はしやすい気候です。

5月末から、エノキを食草にするテングチョウが発生し始めました。エノキがある水生植物園や昆虫の森の奥では、歩いていると、草むらで翅を休めるテングチョウが一斉に飛び立ちます。木の周りには蛹の殻があちこちぶら下がっています。もう少しすると、観察路や建物の網戸で群れている様子が見られるようになるでしょう。

写真はテングチョウ(撮影:2020/06/01、難波)

アカシジミとウラナミアカシジミ

6月はチョウの季節
6月はチョウの季節

今年もテングチョウがたくさん出ているなあ~っと思っていると、アカシジミやウラナミアカシジミが見られ始めました。ツバメシジミやヤマトシジミ、ベニシジミ等は季節感があまり感じられませんが、6月メインで発生する種が幾つかあるので、やはりこの季節は注意が必要です。といっても、昆虫の仲間全般、夏の種が発生し始める時期であり、動物では、野鳥の巣立ちの季節でもあり、なんでもかんでも観察しようと思うと時間がいくらあっても足りない季節です。

左(上):アカシジミ、2020/06/03:撮影
右(下):ウラナミアカシジミ、2020/06/04:撮影

ウラゴマダラシジミ

6月はチョウの季節

イボタノキを食草にしています。開花の季節と発生の季節が割と一致するので楽しみなチョウです。イボタノキの花自体が可愛らしいので、センター内に幾つかあるイボタノキで花見をしながら出を待ちます。チョウは種類によって翅をあまり開かないものが多く、そういえば、このウラゴマダラシジミもいつも閉じています。開くと奇麗なんでしょうね…。

写真は♀の産卵の様子です。花はイボタノキです。 

2020/06/03:撮影

ウラギンヒョウモン

6月はチョウの季節
6月はチョウの季節

湿原で草取りの作業をしていたら、遠くでヒョウモンチョウ類が舞うのが視界に入り、作業を止めてそ~っと近づいてみました。ななななんと、センターでは2013年ぶりの観察、ウラギンヒョウモン♂でした!!新鮮!!痛みのない新しい個体です。
なんとまあ、愛機を持っていないときに出るものは出るものなんですね。
作業中のため、小さなコンデジしか持っておらず、驚かさないように近づいて撮影しました。
センターの湿原は吸蜜植物であるノアザミ、オカトラノオが少ないので、過ごしにくいかもしれないですね。

2020/06/03:撮影