里山の自然にふれてみよう。岡山県自然保護センター

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過去の動植物情報について

▼NEW!2013/08/02アップ
キキョウ、ホザキノミミカキグサ、ツユクサ、アブラゼミ、ハッチョウトンボ、ショウジョウトンボ、ウスバキトンボ、ハラビロトンボ、オオシオカラトンボを追加・更新しました。
▼2013/07/29アップ
コバギボウシ、ミミカキグサ、コオニユリ、オニバス、オニヤンマ(産卵)、ウチワヤンマ
▼2013/07/25アップ
ヒシ、チョウトンボ、ホオジロ…
▼2013/07/23アップ
ヒシモドキ、タヌキマメ、キイトトンボ…
▼他
ニイニイゼミ、ミソハギ、カワラヒワ(水浴び)、コオニヤンマ、ホオジロ(幼鳥)、モノサシトンボ、コシアキトンボ、ウグイスなども見られます。
▼NEW!2013/08/02アップ



キキョウ(いずれも2013/08/01撮影)
センター棟から野草園に向かう経路沿いでキキョウが咲き始めています。野草園の経路沿いでもポツポツと。ご存知の方も多いと思うのですが、傾斜地に生えているものは垂れ下がるような感じになることもありますよね。当日は風があってユラユラとおさまりが悪く、また照ったり曇ったりで撮りにくいこと…。で、無駄にたくさん撮ってしまったと思っていたのですが、写真を見ていると同じキキョウには違いなさそうですが、微妙に何かが違う3種類の写真を見つけました。
キキョウは雄性先熟という特徴があり、開花当初は雄しべのみが発達します(1番上の写真)。雄しべは柱頭に沿って合着しており、先端にやくの部分が集まっています。先端のやくから花粉が取り尽くされると、用が済んで外側に倒れてしまいます(上から2番目の写真)。この段階でも柱頭の雌しべは未熟なままですので、自分の雄しべで受粉してしまうことはありません。そして、最終的には柱頭の雌しべが発達し、他の花から誰かが花粉を運んできてくれるのを待ちます(1番下の写真)。
他家受粉を促進し、血が濃くなるのを防ぐキキョウの工夫なんですね。そういえば花茎に複数の開花をつけているものを見なかったような…それも工夫でしょうか。

ホザキノミミカキグサ(2013/08/01撮影)
先日ご紹介したミミカキグサに続き、ホザキノミミカキグサが咲き始めました。撮影は湿生植物園の西の谷です。

ツユクサ(2013/08/02撮影)
朝、経路沿いで見かけてちょうど露草!と思いましたが、今朝の雨だ…。
葉のつき方がイネっぽいと思ったら、割に近いグループで単子葉なんですね。
なんだか顔のようにも見えなくもないかわった形の花。耳のような青色のは花びらです。目と鼻と長いひげに見える部分は雄しべですが、機能しているものとそうでないものがあるそう(この目と鼻に見える部分の向こう側に半透明の目立たない花びらがもう1枚)。本来、ひげに見える雄しべと同長の雌しべがあるはずですが、この写真では見えません。おかしいなあと思ったら、ツユクサには両性花と雄性花があるそうです。
もっといろいろ撮っておいた方が良さそうと思い、お昼の食休みに経路沿いを物色してみたのですが、昼にはもうしぼんでるんですね…。残念でした。

アブラゼミ(2013/08/02)
鳴き声のボルテージが上昇するにつれ、見かける機会も増えてきました。


ハッチョウトンボ(2013/08/01撮影)
湿生植物園西の谷では、まだコンスタントにハッチョウトンボを見ることができます。連日天候が不順ですが、日がさすと尻あげをして暑さをしのぐ様子も見ることができます。ここで紹介する写真は単品が多く、比較対象がないので大きさが分かりにくいと思います。そんなこともあり、このハッチョウトンボに関しては特に、何か分かりやすい花にでもとまってくれないかと、ついつい期待してしまいます。下の写真は願い叶わず、モウセンゴケの花ではなく、花が終わってしまった穂にとまってしまいました。
写真のモウセンゴケの花は直径5ミリほど、ハッチョウトンボの全長は2センチほど、どっちも小さいので比較対象にはならないですね。

ショウジョウトンボ(2013/08/02撮影)
今年は深紅に染まったショウジョウトンボをあまり見ていないような…。水生植物園でやっとこさ、比較的近くで見ることができました。毎年ハッチョウトンボと見間違えておられるお客さんを見かけますので、ご注意下さい。ショウジョウトンボは全長は4~5センチということで、ハッチョウトンボの倍はあります。目をこらさなくても見つけてしまえるのはショウジョウトンボの方です。

ウスバキトンボ(2013/08/01撮影)
ウスバキトンボは世界に最も広く分布するとんぼの一種だそう。日本では八重山諸島での幼虫越冬は確認されているそうですが、今、このセンターのある本州西日本はおろか、九州でも冬季には死滅するのだとか…。
渡りをするとんぼと言われるのは、世継ぎをしながら、北へ北へと分布を広げる様子がそのように見えるから。でも冬には死滅するので帰り道はないという、たくましいような、はかないようなとんぼです。
センターでは開けたところで、やや群れてヒラヒラヒラヒラと漂うように飛んで様子を見ることが出来ます。エントランス広場や催し広場などがよく見られる場所でしょうか。
やごが水生である以上、繁殖場所自体は水辺ということになるのでしょう。この写真は湿生植物園の平成池近くにて撮影したものですが、この個体もこれから旅立ちですかね。シーズンの残りを考えるとあと1回はバトンタッチがありそうです。

ハラビロトンボ(2013/08/01撮影)
うん、名前のとおりの腹広だ。
♂は成熟していると下記のオオシオカラと比べ、小さいですが似たような配色をしています。でも未成熟だと♀と似たような配色をしていて性別が…。これはどっちでしょう。湿生植物園に西の谷で撮影です。

オオシオカラトンボ(2013/07/28撮影)
「自然学習リーダー養成講座」での一コマ。少し離れたところから大きくゆっくり手を回しながら、ゆっくりと近づいていきます。距離をつめるに従い、小さく回すようにします。念入りにやってしっかり目を回し、傍らまで近づくとさすがに飛び立ちます。…が、すかさず指をたててじっとして待ちましょう。目が回ったと思われるオオシオカラは、草か、青竹か、指か区別がつかないのでしょう。手乗りオオシオカラの完成です。
人が近寄ってもそれほど遠くには逃げてしまわない、オオシオカラトンボならではの遊びでした。

▼2013/07/29アップ

コバギボウシ(2013/07/26撮影)
湿生植物園ではチダケサシやオグラセンノウの見頃が過ぎ、コバギボウシが薄い紫色の涼しげな花を咲かせ始めました。湿原や湿原周辺の湿地に生える植物ですがセンターではそれほど多くは見られません。今年はニホンジカの食害の影響も気になるところです。

ミミカキグサ(2013/07/26撮影)
湿原は元来、小さな植物の宝庫ですが、ミミカキグサは中でも一際小さなグループであり、モウセンゴケなんかとも肩をならべます。なんとなく感じる違和感は…この植物、葉っぱがありませんね?実は葉っぱはピントが合ってない部分、水がひたひたの地面にあります。ミミカキグサは以前紹介したイヌタヌキモと同じグループで、地下には捕虫のうも備えています。

コオニユリ(2013/07/26撮影)
燃えるような橙色、反り返る花びら、目立つ雄しべと雌しべ。夏がよく似合うコオニユリが見頃をむかえています。撮影はタンチョウ棟付近の経路沿いにて。他、湿生植物園周囲でも見られます。

オニバス(2013/07/26)
7月の中旬頃だったでしょうか。土用干しの頃を過ぎたあたりから田尻大池の水位が下がり始めました。昆虫の森の水辺のデッキからは、水位が下がって浅瀬となった湖岸で様々な水草が観察しやすくなってきました。地味な存在ですが、ホソバノミズヒキモ、ササバモ、クロモ、昨年名前をチェックしたオオトリゲモ、切れ藻となって漂着したヒシモドキ等が見られます。このオニバスも群生するほどではないですが、コンスタントに発生し、株を形成しています。先日、その最初の開花が見られました。

オニヤンマ(2013/07/27撮影)
オニヤンマの産卵が見られ始めました。お昼の食休み、私にとっては幸運を呼び込むお客さんとの久しぶりの鉢合わせでした。そのお客さんのご案内もあり、すぐ見れ、すぐ撮れました。いつもありがとうございます。
オニヤンマは6月中に羽化が始まり、今の時期に始まった産卵は9月に入っても見られます。成虫として3~4箇月過ごすわけで、昆虫としては長いと思います。幼虫時代に長い期間栄養を蓄える下積みもあるでしょうし、成虫になっても捕食し続けていることが、この大きな体の維持と、成虫期間の長さにつながっているのでしょうか。このオニヤンマの一生のメインイベントです。

オニヤンマ(2013/07/28撮影)
暗い場所だったので、フラッシュをたいてしまいました。シャッタースピードが遅く、被写体ブレしていますが、動きがわかりやすいので載せてみました。オニヤンマ♀は浅い水場を巡回し、気に入った場所があると、ホバリングしながら腹部の先にある尖った産卵弁を水底に突き刺し産卵します。センターでオニヤンマがよく利用する産卵場は出水の度に新しいマサ土が供給されており、産卵時の「ザクッ」「ザクッ」「ザクッ」…という連続音は一際よく耳につきます。

ウチワヤンマ(2013/07/26撮影)
田尻大池や上池の堰堤付近で見かけるようになりました。撮影は花の広場付近の湖岸の枯れ枝にとまっているところ。タイワンウチワヤンマとの見分けは、団扇の模様を比べると簡単です。

▼2013/07/25アップ

ヒシ(2013/07/25)
上池のヒシが開花しています。葉、株、群落が旺盛な割に控えめな花です。水生植物園のデッキから比較的近くで観察できます。うだるような暑さの中、眼をこらすと小さな生きものが飛び交っています。イトトンボの仲間がまだまだ活動しているんですね。これは言うほど大きくないオオイトトンボ。♀は半身浴ではなく、産卵中。他にはクロイトトンボ、キイトトンボ、少しだけアジアイトトンボ。

チョウトンボ(2013/07/25撮影)
暑い日差しをヒシの葉が色んな方向に反射して眼がチカチカします。そのヒシ群落の上を、翅をメタリックに輝かせながらチョウトンボがヒラヒラ…ヒラヒラ…。真夏の水生植物園の代表種です。(そのヒラヒラ感がどうにも写真には撮れなくて、雰囲気をお伝えできなくて申し訳ないです。)

ホオジロ(2013/07/25撮影)
センターでは年中見られるホオジロ。繁殖も一段落し、幼鳥共々よく見かけるようになりました。地鳴きがメインですが、時々囀りも聞かせてくれます。この写真の♂はちょっと若いのでしょうか?。囀ろうとして一声は出すのですが後が続きません。緊張させちゃいましたかね…。

▼2013/07/23アップ

ヒシモドキ(2013/07/21撮影)
目立たない花なので、ちょっとでも近くで見たいと思い、水生植物園や昆虫の森のデッキ付近で探していました。あまり良いのがなくて紹介が遅れましたが、意外なところで良く見えました。これはヤマセミ橋の所から、上池の排水路の方を向いて撮影したもの。ここはあまりヒシが多くなく、ヒシモドキは同時に複数の開花が見られほどよく生育していました。
写真では色が濃い浮葉がヒシで、色が淡い浮葉がヒシモドキです。似ているでしょうか?

タヌキマメ(2013/07/19撮影)
美しくもあり、かわいくもあり、滑稽でもあるタヌキマメの花が今年も咲き始めました。狸続きですが、こちらはフサフサの毛に覆われたがくがもととなっているようです。

キイトトンボ(2013/0719)
センターでは水辺があるところであれば、キイトトンボは比較的良く見られます。この日は湿生植物園で連結産卵の様子が見られました。写真は産卵ポイントから次のポイントへ移動する際、たまたまピントがあったもの。二人三脚ではないですが、器用なものですね。

▼その他、まだ見られるもの

ニイニイゼミ(2013/07/18撮影)

ミソハギ(2013/07/07撮影)

カワラヒワ(2013/07/13撮影)

コサメビタキ(2013/07/12撮影)

コオニヤンマ(2013/07/12撮影)

ホオジロ(2013/07/04撮影)

モノサシトンボ(2013/07/04)

コシアキトンボ(2013/05/31撮影)

ウグイス(水鳥観察小屋付近にて、2013/02/25撮影)
ついに8月。盛夏の到来です。
ここ3日ほどは熱帯夜の雰囲気で、睡眠で疲労をとりにくい時期に差し掛かってきました。
自然観察も結構体力を消耗します。
暑さ対策、日差し対策、水分補給を十分に、よろしくお願いします。

天候が急変しやすい状況もまだ継続中でしょうか。
目的地の予報には十分注意してお出かけ下さい。
(2013/08/02)
▼平成25年度 Update▼
2013/08/02:キキョウ、ホザキノミミカキグサ、ツユクサ…
2013/07/29:コバギボウシ、ミミカキグサ、コオニユリ…
2013/07/25:ヒシ、チョウトンボ、ホオジロ…
2013/07/23:チダケサシ、ヒシモドキ、イヌタヌキモ…
2013/07/19:アブラゼミ、ニイニイゼミ、ミソハギ…
2013/07/13:チダケサシ、ユウスゲ、ツバメ…
2013/07/06:カワラナデシコ、ヤブカンゾウ、サンコウチョウ…
2013/07/04:ゴマダラチョウ、オオムラサキの一型、モノサシトンボ…
2013/07/01:ネムノキ、オオルリ、ハッチョウトンボ、オオルリ(幼鳥)、コサメビタキ(幼鳥)…
2013/06/28:クサレダマ、オグラセンノウ、オニヤンマ…
2013/06/23:ナツツバキ、ムラサキシジミ…
2013/06/20:イカル、カラスアゲハ、チョウトンボの交尾行動…
2013/06/16:オオムラサキ…
2013/06/15:ノハナショウブ、チョウトンボ、カイツブリ…
2013/06/13:ササユリ、シジュウカラ、カワセミ、ミズイロオナガシジミ…
2013/06/07:センダイムシクイ、ウラナミアカシジミ、コムラサキ…
2013/06/03:ヒオドシチョウ、テングチョウ、ハッチョウトンボ…
2013/05/31:ウツギ、テイカカズラ、アカシジミ、アオスジアゲハ…
2013/05/23:トキソウ、エゴノキ、ダイミョウセセリ…
2013/05/18:モチツツジ、ヤマツツジ、カキツバタ、アヤメ…
2013/05/10:フジ、コサメビタキ、トラフトンボ…
2013/05/03:フジ、マルバアオダモ、カワトンボの仲間の交尾行動…
2013/04/28:キビタキ、オオルリ、ツマキチョウ、藤棚…
2013/04/27:カンサイタンポポ、ツボスミレ、サワオグルマ、キビタキ、タワヤモリ…
2013/04/25:フタスジサナエ、ハンミョウ、クチナシグサ、オオルリ…
2013/04/20:トラフトンボ、フタスジサナエ、リュウキンカ…
2013/04/15:シオヤトンボ、オグマサナエ、タベサナエ…
2013/04/13:ヤマザクラ、サクラソウ、ミツガシワ…
2013/04/05:センダイムシクイ、ツマキチョウ…
▼平成24年度 Last Update▼
2013/03/30:エドヒガン、コバノミツバツツジ、ナミアゲハ…
▼平成23年度 Last Update ▼
2012/03/30:コウヤミズキ、ヒサカキ…

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